概要

オーストラリアの信託統治領であったパプアニューギニアが独立を達成。初代首相マイケル・ソマレの下、立憲君主制(イギリス女王を元首とする)を採用。世界で最も言語的に多様な国家(約850言語)として、ピジン英語(トクピシン)を共通語とする独自の国家統合を模索した。国旗には極楽鳥と南十字星が描かれた。

歴史的背景

ドイツ領ニューギニアとイギリス領パプアが第一次世界大戦後にオーストラリアの委任統治領となり、第二次世界大戦後は国連信託統治領となった。1960年代からの脱植民地化の潮流の中で独立準備が進められたが、800以上の言語集団と地域間対立(ブーゲンビル問題など)が統合の障害となった。

地形・地理的特徴

ニューギニア島東半部とビスマルク諸島などからなる。世界で2番目に大きい島であるニューギニア島は、中央に標高4509メートルのウィルヘルム山を擁する険しい山脈が走り、低地の熱帯雨林と高地の冷涼な盆地が混在する。この複雑な地形が約850の言語集団を分断し、国家建設における最大の課題となった。

歴史的重要性

太平洋島嶼国の独立の波を象徴する出来事。極端な文化的・言語的多様性の中での国家建設という未曾有の挑戦であり、ポストコロニアル研究における重要事例。独立後もブーゲンビル紛争(1988-98年)などの地域対立や資源開発をめぐる問題に直面し続けている。太平洋諸島フォーラムの主要メンバーとして地域政治に大きな影響力を持つ。

参考文献

  • Waiko, J.D. 'A Short History of Papua New Guinea' (1993)
  • Somare, M. 'Sana: An Autobiography' (1975)