概要
ネルーの娘インディラ・ガンジー首相が憲法の非常事態条項を発動。選挙法違反の高裁判決を受けて辞任を拒否し、市民的自由を停止、野党指導者を大量逮捕、報道検閲を実施した。息子サンジャイ・ガンジーの強制不妊手術プログラムが特に国民の反発を招いた。1977年の総選挙で歴史的敗北。
歴史的背景
1970年代のインドはインフレ、失業、汚職の蔓延で社会不安が増大。ジャヤプラカーシュ・ナーラーヤンの反腐敗運動が全国的に広がり、インディラ政権は追い詰められていた。アラーハーバード高裁が選挙法違反を認定したことが直接の引き金。
地形・地理的特徴
ニューデリーの政治中枢から全インドに非常事態が宣言された。都市部では報道規制と反対派の逮捕が集中的に行われ、農村部では強制不妊手術プログラムが実施された。
歴史的重要性
独立インドの民主主義が最も深刻な危機に瀕した時期。しかし1977年の総選挙でインディラが敗北し、民主的な政権交代が実現したことで、インドの民主主義の回復力が証明された。権威主義への歯止めとしての民主制度の重要性を示す事例。
参考文献
- Bipan Chandra, In the Name of Democracy: The Emergency in India, 2003
- Christophe Jaffrelot, India's Silent Revolution, 2003