概要

デンマークの建築家ヨーン・ウツソンが設計した20世紀を代表する建築作品。貝殻または帆を思わせる白いコンクリートの屋根が特徴。1957年の国際設計競技でウツソンの案が採用されたが、建設は技術的困難と予算超過で難航。ウツソンは1966年に辞任を余儀なくされ、1973年にエリザベス2世臨席で開館。建設費は当初見積もの14倍の約1億200万豪ドルに達した。

歴史的背景

ニューサウスウェールズ州首相ジョセフ・カーヒルがシドニーに世界的な文化施設を建設する構想を推進。ウツソンの革新的なデザインは既存の建築技術では実現不可能で、球面幾何学を応用した新たな構造解法が必要であった。政治的対立と費用問題でウツソンが去った後、オーストラリアの建築家が内装を完成させた。

地形・地理的特徴

シドニー港のベネロング岬に位置し、三方を水に囲まれた突端の立地。ハーバーブリッジとの景観的組み合わせが象徴的。港の青い海面に白い帆のような屋根が映える。

歴史的重要性

20世紀後半で最も有名な建築物の一つで、オーストラリアの国際的象徴。2007年にユネスコ世界遺産に登録された(設計者の存命中に世界遺産に登録された稀有な例)。ウツソンは2003年にプリツカー賞を受賞し、名誉回復を果たした。

参考文献

  • Murray, The Saga of Sydney Opera House
  • Drew, The Masterpiece