概要
1972年5月15日、27年間の米国施政権下にあった沖縄が日本に復帰した。佐藤栄作首相とニクソン大統領の1969年の共同声明で返還が合意され、1971年の沖縄返還協定で具体化された。「核抜き、本土並み」が建前であったが、実際には広大な米軍基地は維持され、密約の存在も後に明らかになった。
歴史的背景
沖縄では1960年代から祖国復帰運動が高まり、1968年には初の公選主席に屋良朝苗が当選。ベトナム戦争で沖縄が出撃拠点となったことへの反発、基地被害や米兵犯罪への怒りが運動を加速させた。佐藤首相は「沖縄の祖国復帰が実現しない限り、日本の戦後は終わらない」と表明していた。
地形・地理的特徴
沖縄本島は太平洋と東シナ海の間に位置し、東アジアの安全保障上の要衝。嘉手納基地をはじめとする広大な米軍基地が島の約18%を占め、返還後も基地の大部分は維持された。亜熱帯の自然環境と米軍基地が共存する独特の景観が形成されている。
歴史的重要性
沖縄の施政権返還は戦後処理の大きな節目であったが、在日米軍基地の約70%が沖縄に集中する構造は変わらず、基地負担問題は現在も日本政治の重要課題である。佐藤栄作はこの功績でノーベル平和賞を受賞した。
参考文献
- 『沖縄返還』我部政明
- 『密約』西山太吉