概要
1971年、パプーニャの学校教師ジェフリー・バードンが先住民の子供たちに壁画制作を奨励したことをきっかけに、長老たちがドリームタイムの物語を点描技法(ドットペインティング)でキャンバスに描き始めた。パプーニャ・トゥーラ・アーティスツが設立され、クリフォード・ポッサム・チャパルチャリ、エミリー・カメ・ングワレイらが国際的な評価を獲得した。
歴史的背景
アボリジニの伝統的な砂絵や身体装飾のモチーフが、アクリル絵具とキャンバスという西洋の媒体に翻訳された。ドット(点)で聖なる図像を覆い隠す技法は、秘密の宗教的知識の開示を防ぐ工夫でもあった。居留地での貧困と文化喪失に対する創造的な応答として始まった。
地形・地理的特徴
ノーザンテリトリーのパプーニャ(アリススプリングス北西約240km)の砂漠地帯。西部砂漠の赤い大地と青い空のコントラストが強烈な環境。先住民が居留地に集住させられた場所。
歴史的重要性
オーストラリア美術の国際的評価を一変させ、アボリジニ・アートは世界のアート市場で高い評価を受けるようになった。エミリー・カメ・ングワレイの作品は100万豪ドル以上で取引される。先住民の文化的自立と経済的自立を両立させた画期的な運動。
参考文献
- Bardon, Papunya: A Place Made After the Story
- Perkins, One Sun One Moon: Aboriginal Art in Australia