概要
ペリクレスの指導下、建築家イクティノスとカリクラテスが設計し、フェイディアスが彫刻装飾を監督した。ドーリア式神殿の最高傑作で、女神アテナの巨大な黄金象牙像を安置した。8本×17本の柱配置、微妙な曲線(エンタシス、スティロベートの湾曲)による視覚補正が施されている。
歴史的背景
ペルシャ戦争でアクロポリスの旧神殿が破壊された後、ペリクレスはデロス同盟の資金を転用して大規模な建築計画を推進。これに対し同盟国から批判の声も上がったが、ペリクレスはアテネの栄光のために正当化した。
地形・地理的特徴
アテネ市街地を見下ろすアクロポリスの頂上(海抜156m)に建設された。石灰岩の台地は天然の要塞であり、宗教的聖域でもあった。ペンテリコン山の大理石が建材として使用され、約16kmの距離を運搬した。
歴史的重要性
西洋建築の規範となったドーリア式神殿の最高峰。ギリシャ民主政の黄金期を象徴する建築であり、西洋文明のアイコンとなった。エルギン・マーブルズの問題は今日も文化財返還の国際的議論の焦点。
参考文献
- プルタルコス『ペリクレス伝』
- マンフレート・コルフマン『パルテノン』