概要
マレーシアとインドネシアが世界のパーム油生産の約85%を占める。食用油・化粧品・バイオ燃料の原料として需要が急増し、両国で数百万ヘクタールの熱帯雨林がプランテーションに転換された。これによりオランウータン・スマトラトラなどの絶滅危惧種の生息地が激減。泥炭地の排水による大規模な温室効果ガスの放出も問題化。
歴史的背景
1960年代にマレーシアがゴムからパーム油への転作を政策的に推進。インドネシアは1980年代以降スハルト政権下でボルネオ・スマトラの森林を大規模開発。小規模農家にも普及し、数百万人の雇用を創出する一方で、焼畑による越境煙害(ヘイズ)がシンガポール・マレーシアに被害を及ぼしている。
地形・地理的特徴
スマトラ島・ボルネオ島・マレー半島の低地熱帯雨林がパーム油プランテーションに転換された。高温多湿・多雨の赤道直下の気候がアブラヤシの生育に最適。泥炭湿地の排水・開墾による大規模な土地利用変化が進行。
歴史的重要性
経済開発と環境保全のジレンマを象徴するグローバルな課題。RSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)が2004年に設立され、認証制度が導入されたが実効性は議論中。東南アジアの森林減少は地球規模の気候変動に直結する。
参考文献
- パーム油産業報告
- 環境NGO報告