概要
ローマ初の成文法典。十名の委員(デケムウィリ)がギリシャの法制度も参考にしつつ編纂した。所有権、相続、訴訟手続き、債務、家族法などを規定。法の公開により、パトリキ(貴族)による法の恣意的解釈を制限し、プレブス(平民)の法的権利を保護する意図があった。
歴史的背景
共和政成立後、パトリキとプレブスの身分闘争が続いていた。プレブスは聖山に退去するストライキ(セセッシオ)を行い、法の成文化を要求。慣習法の独占的解釈権を持つ貴族に対する平民の権利獲得運動の一環であった。
地形・地理的特徴
ローマのフォルム・ロマヌム(公共広場)に十二枚の青銅板に刻まれた法文が掲示された。フォルムはパラティヌスの丘とカピトリヌスの丘に挟まれた低地に位置し、政治・司法・宗教の中心地として機能した。
歴史的重要性
ローマ法の基礎となった最初の成文法であり、「法の前の平等」の原則への重要な一歩。後のローマ法大系(ユスティニアヌス法典)の出発点であり、近代ヨーロッパの大陸法体系の源流。
参考文献
- リウィウス『ローマ建国史』第3巻
- M.クロフォード『ローマ共和政』