概要

南朝鮮単独選挙に反対する武装蜂起をきっかけに、軍・警察による大規模な鎮圧作戦が展開された。済州島民の約10分の1にあたる2万5千〜3万人が犠牲になったと推定される。中山間部の村落が焼き払われ、住民が集団殺害された。2003年に盧武鉉大統領が国家による暴力として公式謝罪。

歴史的背景

米軍政下の南朝鮮で南北分断を固定化する単独選挙に反対する左派の武装蜂起が発端。しかし鎮圧過程で武装隊とは無関係の一般住民が大量に虐殺された。冷戦下の反共イデオロギーが過剰な暴力を正当化した。

地形・地理的特徴

済州島は朝鮮半島南方約80kmの火山島。漢拏山(1,950m)を中心とした山岳地帯が武装隊の根拠地となり、海岸の村落が軍・警察の焦土化作戦の対象となった。島嶼という閉鎖空間での掃討作戦が民間人の大量犠牲を生んだ。

歴史的重要性

韓国現代史の最大の悲劇の一つ。約半世紀にわたりタブーとされていたが、2000年に特別法が制定され真相究明が進んだ。国家暴力と市民の記憶をめぐる問題として、光州事件と並んで韓国民主化の重要なテーマとなっている。

参考文献

  • 済州4・3事件真相調査報告書