概要

英米空軍が文化都市ドレスデンに対して3回にわたる大規模な焼夷弾爆撃を実施。火災旋風が発生し、市中心部は壊滅した。死者数は約2万5千人と推定される(かつては膨大に誇張されていた)。「エルベのフィレンツェ」は灰燼に帰した。

歴史的背景

ソ連軍の進攻を支援するための東部ドイツの鉄道結節点への攻撃として正当化されたが、実際には市中心部が標的であった。戦争末期の戦略爆撃の道徳的正当性をめぐる議論は現在も続いている。

地形・地理的特徴

ドレスデンはエルベ川沿いの「エルベのフィレンツェ」と呼ばれた芸術都市で、バロック建築の傑作(ツヴィンガー宮殿、フラウエン教会等)が集中していた。木造建築の旧市街は火災旋風に極めて脆弱であった。

歴史的重要性

戦略爆撃の道徳的限界をめぐる論争の中心的事例であり、カート・ヴォネガットの『スローターハウス5』で文学的に描写された。冷戦期には東ドイツが西側の「テロ爆撃」のプロパガンダに利用した。フラウエン教会は2005年に再建された。

参考文献

  • フレデリック・テイラー『ドレスデン 1945年2月13日 火曜日』