概要
西アフリカのグリオ(フランス語。マンデ語ではジェリ)は世襲の語り部・音楽家・歴史家であり、王朝の歴史、系譜、道徳的教訓を歌と語りで伝承する。コラ(21弦のハープ)、バラフォン(木琴)、ンゴニ(リュート)を伴奏楽器とする。スンジャタ叙事詩(マリ帝国建国の物語)は最も有名な口承文学作品。
歴史的背景
文字文化が限定的であった西アフリカでは、口承が歴史と知識の主要な伝達手段であった。グリオの家系は数百年にわたって特定の王家・貴族家に仕え、その歴史を記憶・伝承する役割を担った。
地形・地理的特徴
サヘル地帯からギニア湾岸にかけてのマンデ語圏、フラニ語圏、ウォロフ語圏で伝承される。サバンナの広大な空間での旅と宮廷での演奏が、グリオの活動の場。現代ではダカール、バマコ、コナクリの都市部でも伝統が継承されている。
歴史的重要性
人類の口承文化の最も発達した形態の一つ。数千年にわたる歴史的記憶を保存し、文字記録を補完する重要な史料。コラ奏者トゥマニ・ジャバテ、セクー・クヤテらの活動により現代音楽にも影響を与え続けている。ユネスコ無形文化遺産。
参考文献
- Hale, T.A., 'Griots and Griottes'
- Charry, E., 'Mande Music'