概要

J・ロバート・オッペンハイマーが科学部門を率い、ロスアラモス研究所で原子爆弾が開発された。プロジェクト全体ではレスリー・グローヴス少将が指揮し、オークリッジ(ウラン濃縮)、ハンフォード(プルトニウム生産)など全米30以上の施設で約12万5千人が従事。1945年7月16日のトリニティ実験で世界初の核爆発に成功。オッペンハイマーは「我は死なり、世界の破壊者なり」とバガヴァッド・ギーターを引用した。

歴史的背景

アインシュタインの書簡(1939年)がルーズベルトを動かし核開発計画が始動。ナチス・ドイツの核開発を懸念して急がれたが、実際にはドイツの核計画は進展していなかった。総費用は約20億ドル(現在の約300億ドル相当)。極秘で進められ、副大統領トルーマンも大統領就任まで知らなかった。

地形・地理的特徴

ロスアラモスはニューメキシコ州の標高約2200mの高地メサ上に位置し、周囲を峡谷と森林に囲まれた隔絶された環境が秘密保持に適していた。トリニティ実験場はアラモゴード近郊のホルナダ・デル・ムエルト(死の旅路)砂漠。

歴史的重要性

広島・長崎への原爆投下(1945年8月6日・9日)で第二次世界大戦を終結させたが、核時代の幕を開けた。冷戦期の核軍拡競争と相互確証破壊(MAD)の出発点。核の倫理的問題は人類が直面する最大の哲学的課題の一つであり続けている。

参考文献

  • Rhodes, The Making of the Atomic Bomb
  • Bird & Sherwin, American Prometheus