概要

スターリンがセルゲイ・キーロフ暗殺(1934年)を口実に開始した大規模な政治的粛清。モスクワ裁判(見せ物裁判)で旧ボリシェヴィキ指導者(ジノヴィエフ、カーメネフ、ブハーリン等)が処刑された。赤軍の将軍の約半数が粛清され、推定約75万人が処刑、数百万人が強制収容所に送られた。

歴史的背景

1930年代初頭の農業集団化の失敗と飢饉(ホロドモール)への批判がスターリンの権力への脅威と見なされた。キーロフ暗殺がスターリンの指示であった可能性も指摘されている。NKVDのエジョフが粛清を実行した。

地形・地理的特徴

モスクワのルビャンカ(秘密警察本部)と各地の強制収容所(グラーグ)が粛清の中心であった。シベリアのコリマ金鉱や白海=バルト海運河建設現場が強制労働の場となった。

歴史的重要性

ソ連の政治・軍事・知識層を壊滅させ、スターリンの完全な独裁を確立した。赤軍の弱体化は独ソ戦初期のソ連の軍事的災難の一因となった。全体主義国家における恐怖支配の極致として、20世紀の政治的暴力の象徴となっている。

参考文献

  • ロバート・コンクエスト『大テロル スターリンの粛清』