概要

1931年9月18日、関東軍の板垣征四郎・石原莞爾らが柳条湖で南満洲鉄道の線路を爆破し、中国軍の仕業と偽って軍事行動を開始。わずか5ヶ月で満洲全域を制圧した。若槻内閣は不拡大方針を表明したが関東軍の独走を止められず、翌1932年3月には満洲国の建国が宣言された。

歴史的背景

世界恐慌による経済危機、中国のナショナリズム高揚による日本の満洲権益への圧力、関東軍内の「満蒙問題の武力解決」論が背景。石原莞爾の「世界最終戦論」に基づく戦略構想が実行に移された。浜口・若槻内閣の協調外交路線への軍部の不満も大きかった。

地形・地理的特徴

柳条湖は奉天北方の南満洲鉄道沿線に位置する。関東軍は鉄道線路の爆破を中国軍の仕業と偽装して軍事行動を開始した。満洲の広大な平原地帯は機械化部隊の展開に適しており、鉄道網を掌握することで広域の軍事制圧が可能であった。冬季の厳寒は防衛側に不利に作用した。

歴史的重要性

日本の国際的孤立の始まりとなり、1933年の国際連盟脱退に直結した。軍部の政治的発言力が決定的に増大し、文民統制の崩壊を加速。満洲国という傀儡国家の建設は15年戦争の出発点となった。

参考文献

  • 『満州事変』緒方貞子
  • 『石原莞爾』マーク・ピーティー