概要

ドイツ軍が「フランス軍を白くなるまで血を流させる」(ファルケンハインの消耗戦略)ためにヴェルダン要塞群を攻撃。10ヶ月に及ぶ激戦で、ドゥオーモン砦の争奪戦が繰り返された。ペタン将軍の「彼らは通さない(Ils ne passeront pas)」の号令のもと、フランス軍は防衛に成功。両軍合わせて約70万人の死傷者を出した。

歴史的背景

ファルケンハイン参謀総長は、フランスにとって国家的威信のかかったヴェルダンを攻撃すれば、フランス軍は撤退できず消耗戦に引きずり込まれると計算した。しかしドイツ軍自身も同様に消耗し、計算は破綻した。

地形・地理的特徴

ヴェルダンはムーズ川の両岸に位置し、ドゥオーモン砦、ヴォー砦など一連の要塞群に守られた防衛拠点であった。丘陵地帯の土壌は砲撃で月面のように変容し、「死者の人骨」が地面を覆った。

歴史的重要性

フランスにとって国民的記憶の象徴であり、「もう二度と(Plus jamais ça)」という反戦意識の源泉となった。消耗戦の極致を示し、戦争の無意味さを世界に知らしめた。ペタンの名声を高めたが、彼は後にヴィシー政権の首班となる。

参考文献

  • アリスター・ホーン『ヴェルダンの栄光 1916年最大の戦い』