概要

第一次モロッコ事件(1905年)と第二次モロッコ事件(1911年)を経て、1912年3月のフェズ条約でモロッコがフランスの保護国となった。スペインは北部のリーフ地方と南部のイフニ地区を管轄。フランスはリヨテ元帥のもとで近代的なインフラ整備を進めつつ、スルタンの権威を名目的に維持した。

歴史的背景

19世紀後半からヨーロッパ列強のモロッコへの関心が高まり、ドイツ・フランス・スペイン・イギリスの利害が衝突した。1906年のアルヘシラス会議で国際的に管理された改革が決められたが実効性に乏しく、最終的にフランスの保護国化に至った。

地形・地理的特徴

モロッコは大西洋と地中海に面し、ジブラルタル海峡を制する地政学的要地。リーフ山脈とアトラス山脈が内陸部を分断し、各地の部族が独自の勢力を維持していた。フランスとスペインが北部と南部を分割統治する形で保護国化が実施された。

歴史的重要性

ヨーロッパ列強の帝国主義的競争の典型例。アブデルクリムのリーフ戦争(1921-26年)は植民地抵抗の重要な事例となった。フランスの間接統治方式はモロッコの伝統的制度を温存し、独立後のスムーズな移行に寄与した面もある。

参考文献

  • Pennell, C.R., 'Morocco Since 1830'
  • Rivet, D., 'Le Maghreb à l'épreuve de la colonisation'