概要
南アフリカのオランダ系入植者(ボーア人)のトランスヴァール共和国・オレンジ自由国とイギリス帝国の戦争。初期はボーア人が善戦したが、イギリスは45万の兵力を投入して圧倒。ボーア人の農場を焼き払い、女性・子供を含む約12万人を強制収容所に収容し、約2万8千人が死亡した。
歴史的背景
1886年のウィットウォーターズランド金鉱の発見がトランスヴァール共和国の戦略的重要性を高めた。セシル・ローズらイギリス帝国主義者はボーア共和国の併合を画策し、1895年のジェイムソン襲撃が直接的な緊張を高めた。
地形・地理的特徴
南アフリカの高原地帯(ヴェルド)が主戦場。開けた草原はボーア人のゲリラ戦術に適しており、広大な空間での追跡はイギリス軍を苦しめた。ダイヤモンドのキンバリーと金のヨハネスブルグの鉱山地帯の支配が戦争の経済的動機であった。
歴史的重要性
強制収容所の大量使用は20世紀の全体主義的暴力の先例となった。イギリス帝国の軍事的勝利は南アフリカ連邦の成立(1910年)につながったが、ボーア人のアフリカーナー・ナショナリズムを強化し、後のアパルトヘイト政策の精神的基盤となった。
参考文献
- Pakenham, T., 'The Boer War'
- Judd, D., 'The Boer War'