概要
1897年にイギリス軍がベニン王国を征服した際に略奪された約4000点の青銅・真鍮・象牙の芸術品。大英博物館、ベルリン民族学博物館、メトロポリタン美術館などに分散収蔵されている。2020年代に入り返還運動が加速し、ドイツ(2022年)、スミソニアン協会、アバディーン大学などが返還を開始した。
歴史的背景
1897年のベニン遠征は、イギリス人外交使節団の殺害への報復として行われた。しかし遠征の真の動機はベニン王国の交易独占の排除と領土の併合であった。略奪品はロンドンで競売にかけられ、世界中の博物館に収蔵された。
地形・地理的特徴
ベニン・シティの王宮は熱帯雨林に囲まれた都市の中心にあった。1897年のイギリス軍の「懲罰遠征」で王宮が略奪され、数千点の青銅・真鍮彫刻がロンドン、ベルリン、ニューヨークなど世界中の博物館に散逸した。
歴史的重要性
植民地略奪と文化遺産の返還に関する現代的議論の中心テーマ。ベニン・ブロンズの返還は、世界中の博物館が植民地主義の遺産にどう向き合うかという問いを突きつけている。ナイジェリアはベニン・シティにエド・ミュージアム・オブ・ウェスト・アフリカの建設を計画している。
参考文献
- Hicks, D., 'The Brutish Museums: The Benin Bronzes, Colonial Violence and Cultural Restitution'
- Plankensteiner, B., 'Benin: Kings and Rituals'