概要

1893年9月19日、ニュージーランドが世界で初めて女性に国政選挙の投票権を認めた。ケイト・シェパードが率いた女性参政権運動は、約32000人の署名(当時の成人女性の約4分の1)を集めた請願書を議会に提出。総督リチャード・セドンは当初反対だったが、上院でわずか2票差で可決された。翌年の選挙では有資格女性の約82%が投票した。

歴史的背景

ニュージーランドは19世紀後半に進歩的な社会改革(8時間労働法、老齢年金等)を先駆的に実施した「世界の社会実験室」であった。キリスト教女性禁酒運動が女性参政権運動と合流し、飲酒問題への対策として女性の政治参加を求めた。マオリ女性も同時に参政権を獲得した点が特筆される。

地形・地理的特徴

ウェリントンの国会議事堂で女性参政権法案が可決された。ニュージーランドの小規模な植民地社会は革新的な社会改革を受け入れやすい環境であった。

歴史的重要性

世界の女性参政権運動に決定的な先例を提供し、オーストラリア(1902年)、フィンランド(1906年)、イギリス(1918年)、アメリカ(1920年)に影響を与えた。ケイト・シェパードはニュージーランドの10ドル紙幣に肖像が描かれている。

参考文献

  • Grimshaw, Women's Suffrage in New Zealand
  • Dalziel, Presenting the Enfranchisement of New Zealand Women Abroad