概要
ニュージーランド議会が選挙法改正案を可決し、成人女性に国政選挙の投票権を付与した。世界で初めて女性が国政レベルの選挙権を獲得した国となった。ケイト・シェパードが率いるニュージーランド基督教婦人禁酒同盟(WCTU)が中心となり、約3万2000名の署名(成人女性の約4分の1)を集めた請願書を議会に提出した。
歴史的背景
19世紀後半のニュージーランドは自由主義的改革の時代にあり、労働立法や累進課税など進歩的政策が相次いでいた。女性参政権運動は禁酒運動と連動しており、アルコール問題の解決には女性の政治参加が不可欠との主張がなされた。保守派の反対にもかかわらず、自由党のジョン・バランス首相(後にリチャード・セドン首相)の下で法案が成立した。
地形・地理的特徴
ニュージーランドの首都ウェリントンを中心とする政治的決定であるが、運動は全国的に展開された。北島と南島の主要都市で署名運動が行われ、特にクライストチャーチのケイト・シェパードを中心とする組織が活発であった。小規模な植民地社会の親密さと進歩的風土が、大国に先駆けた改革を可能にした。
歴史的重要性
世界の女性参政権運動の先駆けとして歴史的画期。オーストラリア(1902年)、フィンランド(1906年)、イギリス(1918年)、アメリカ(1920年)など各国の運動に勇気を与えた。ニュージーランドの進歩的な社会改革の伝統を象徴し、同国の国際的名声を確立した。ケイト・シェパードはニュージーランド10ドル紙幣に肖像が使用されている。
参考文献
- Grimshaw, P. 'Women's Suffrage in New Zealand' (1987)
- Coney, S. 'Standing in the Sunshine: A History of New Zealand Women' (1993)