概要

先古典期マヤ最大の都市で、ラ・ダンタのピラミッド(高さ72m、体積280万m³)はメソアメリカ最大の建造物。ティグレのピラミッド(高さ55m)とともに「三尖塔型」の独特な建築様式を持つ。都市面積は約16km²、人口は推定10万人以上。精巧なスタッコ装飾のフリーズが発見されている。

歴史的背景

先古典期後期のマヤ文明の中心地として、マヤ王権の起源を考える上で重要。大規模な公共建築は高度な社会組織と権力の集中を示す。紀元前後の衰退の原因は環境破壊(森林伐採と土壌侵食)と気候変動が指摘されている。ティカルの台頭と入れ替わるように衰退した。

地形・地理的特徴

グアテマラ北部ペテン低地の密林内、メキシコ国境近くに位置する。季節的に冠水する沼沢地(バホ)に囲まれた石灰岩の高台に建設され、雨季には事実上の島となる。湿潤熱帯気候で豊かな森林資源を利用し、石灰岩は建築資材として加工された。

歴史的重要性

マヤ文明の都市形成が古典期以前に遡ることを証明し、マヤ文明の年代観を大幅に修正させた。ラ・ダンタのピラミッドの体積はエジプトのギザのピラミッドに匹敵し、先史アメリカの建設能力の到達点を示す。

参考文献

  • Hansen, The First Cities: El Mirador
  • National Geographic, 2011