概要
エイブラハム・リンカーン大統領が1863年1月1日に発効させた大統領令。南部連合に反乱中の州の奴隷を自由人と宣言した。ただし北部の奴隷州(ボーダーステート)や北軍占領下の南部地域には適用されなかった。約400万人の奴隷のうち約350万人が対象。アフリカ系アメリカ人の北軍への従軍(約18万人が参加)を正式に認めた。
歴史的背景
リンカーンは当初「連邦の維持」を戦争目的としていたが、戦局の膠着と奴隷制廃止運動の圧力、イギリス・フランスの南部承認を防ぐ外交的必要性から奴隷解放を決断した。アンティータムの戦い(1862年9月)の勝利を機に予備的宣言を発し、100日の猶予期間を設けた。
地形・地理的特徴
ホワイトハウスで署名された法的文書だが、その効力は戦場の南部連合支配地域に及ぶものであった。
歴史的重要性
南北戦争の性格を「連邦の維持」から「自由のための戦い」に転換させた。イギリス・フランスの南部承認を事実上不可能にし、外交的にも決定的であった。ただし実質的な奴隷制廃止は1865年の憲法修正第13条まで待たねばならなかった。
参考文献
- Guelzo, Lincoln's Emancipation Proclamation
- Foner, The Fiery Trial