概要
信州和田峠・星糞峠産の黒曜石は、縄文時代を通じて北海道から九州まで広範囲に流通した。黒曜石の原産地分析により、数百キロに及ぶ交易ネットワークの存在が判明。神津島産黒曜石の本土への搬入は、縄文人の航海能力も証明している。
歴史的背景
黒曜石は鋭利な石器の素材として高い需要があった。原産地が限られるため、産地周辺の集団が採掘・加工・流通を管理し、遠隔地との交換関係を維持していた。
地形・地理的特徴
和田峠・星糞峠は長野県中部の標高1500メートル以上の高地に位置。八ヶ岳連峰の火山活動により良質な黒曜石が産出。中部高地から各地への交易路が放射状に延びていた。
歴史的重要性
縄文社会が孤立した小集団ではなく、列島規模の交易ネットワークを持つ広域社会であったことを示す。神津島からの黒曜石搬入は約3万年前に遡り、世界最古級の航海の証拠。
参考文献
- 明治大学黒耀石研究センター
- 国立歴史民俗博物館